コロナ禍で世間はワクチンの話題でもちきりでしたが、
我が家ではもう一つのワクチンをどうするか考えていました。
それが HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン。
子宮頸がんの予防につながる大切なワクチンです。
HPVワクチンと副反応への不安
私が最初にHPVワクチンを知ったのは、ニュース番組の副反応特集でした。
接種後に体調を崩し、学校へ通うのも難しくなった方が紹介されていて、
「予防接種でこんなに大変なことになるなんて…」と怖さだけが心に残りました。
娘はまだ小学生で接種対象年齢ではなかったものの、
「将来どうするか」より「打つのはちょっと怖い」という印象ばかりでした。
医師からの説明と子宮頸がんの現状
娘が中学3年生の頃、病院でHPVワクチンの案内を受け取りました。
副反応への不安を伝えると、
「子宮頸がんも怖い病気なので、できれば接種をおすすめします」と先生。
案内にはこんな数字が載っていました。
日本では毎年約11,000人の女性が子宮頸がんにかかり、
約2,800人の女性が命を落としています。
20代から患者数が増え始め、30代までに子宮を失う方も毎年1,200人います。
想像以上の現実に驚かされました。
HPVには200種類以上の型があり、そのうち子宮頸がんの原因となるのは15種類以上。
特にHPV16型・18型が原因の50〜70%を占めるといわれています。
この感染を防ぐのがHPVワクチンです。
「100%防げるわけではないけれど、50〜70%防げるのは大きい」と私は思いました。
ですが、受験前に受けて副反応がきつかったら・・・という不安もありその時は一旦保留となりました。
公費で受けられるのはいつまで?
ただし、接種にはスケジュールがあります。
HPVワクチンは3回接種が必要で、種類によって間隔が異なります。
「高1の9月末までに1回目を接種しないと、公費で3回すべて受けられない」らしいということを知ったのは、娘が高校に入学して数ヶ月経ってからでした。
1回で済むものと私はなぜか思い込んでいたので、慌てて市の健康増進課に電話しました。
「高校1年生ですか? 少々お待ちください…」と担当の方も慌ただしい様子。
ギリギリのタイミングだったようで、詳しい接種スケジュールを教えていただきました。
- ガーダシルの場合
- 1回目:10月末
- 2回目:11月末
- 3回目:翌年2月末
- サーバリックスの場合
- 3回目は1回目から5か月以上空ける必要があり、公費での接種はより厳しい
やはり年度内に3回打ち終わらないと、公費では受けられないということでした。
副反応と娘への伝え方
予診票と一緒に副反応に関する資料もいただきました。
重い症状として呼吸困難や意識低下なども書かれており、やはり不安…。
でもこれは「ゼロではないけれど可能性は低い」ということ。
私は娘に細かく説明するより、
「副反応が出る人もいるけど、大丈夫な人も多いよ」とシンプルに伝えました。
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接種スケジュールと家族のサポート
コロナワクチンや部活の大会と重ならないよう調整しながら、病院に予約を入れました。
ちょうど部活の県予選と日程が近くて心配でしたが、
「大丈夫、気力でのりきる!」と娘も前向きでした。
保健センターに書類を取りに行くのも、祖母が代わりに行ってくれて本当に助かりました。
家族の協力があるからこそ、接種の流れもスムーズになったと感じます。
母として考えたこと
HPVワクチンには副反応のリスクもありますが、
子宮頸がんのリスクもまた現実に存在します。
最終的には副反応のリスクよりも子宮頸がんにかかるリスクのの方が数字として可能性が大きいと判断し、「娘の将来を守るために、受けさせよう」と決断しました。
ワクチンを受けたから安心というわけではなく、定期的な検査も重要だそうです。
母として悩みながらも調べ、相談し、家族で話し合った過程は、
今後ワクチン接種を考える方にも参考になるのではないかと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
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